
ドイツに長く住んでいたら、
家で何かが壊れた…持ち物を修理に出したい…という状況はやってくるもの!
普段の生活でお世話になりそうな事柄から「これは何屋さんに?」という疑問を解決!
今回は家に関して何かが起こった時の修理・問い合わせ先を紹介します!
■賃貸住宅の場合は、まず、誰が費用を負担するかをチェック!
賃貸住宅の場合は、大家(Vermieter)が職人を手配するべきケースが大半です。
ドイツでは職人を手配をした人が支払いをするというルールがあるため、先走って手配をしてしまわないようにする必要があります。
上階や屋根からの水漏れなど、明らかに自分に責任がないときは、管理会社(Hausverwaltung)があれば管理会社に、そうでなければ大家に連絡します。
上階が原因ならば、それ以上被害がひどくならないように上階の住人に声をかけることも大事です。ハウスマイスターが多くの仕事をこなす住居であれば、ハウスマイスターに話を通した方がその後の対応がすんなりと進むかもしれません。
入居して間もなくトラブルが起こった場合は、大家や前住人が負担を持つケースがあります。また、経年劣化や設備不良が原因の修理も大家が負担すべきものです。
いずれにしても、誰の負担になるのか見極めは大事です。原因が分からない場合も、最初は管理会社に連絡するのが良いです。管理会社が休みの日でも、アパートでは急を要する際の連絡先が指定されているはずですので、あらかじめチェックしておくと安心です。
賃貸ではなく、購入住宅であれば自分で職人を頼むケースが増えてきます。
■「水漏れ・下水の詰まり」で困った時は?

不注意で下水を詰まらせてしまった、配管を切ってしまったなど、明らかに自分の過失の場合は自分で職人を手配しなければなりません。
水道の蛇口からの水漏れなど、経年劣化によるものは大家負担です。もちろん、自分の持ち家の場合は自己負担になります。水漏れ・下水の詰まりで呼ぶ職人は以下の通りです。
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- 下水の詰まり・蛇口の水漏れ:配管工(Klempner)
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- 屋根からの水漏れ:屋根葺き職人(Dachdecker)
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- 雨樋の修理:配管工(Klempner)
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- 水漏れ処置後の壁の修復:塗装屋(Maler)
塗装屋さんには、水漏れ処置後の壁の水分が乾いた頃に来てもらいます。きちんとしたプロであれば下地処理と本塗装をするので、最低2回に分けて来るはずです。業者にもあたりはずれがあるので、知り合いに聞くなどして業者を探すことをオススメします。
■「ガスのトラブル」で困った時は?

問題の起きている場所によってですが、下記に連絡します。
- ガスの供給会社か配管工(Klempner)
■「電気関係」で困った時は?
家に電気が供給されていないというのならば電力会社、家の中の配電盤やケーブルの補修や改修ならば、下記に連絡します。
使用電力を測るメーターの取り付け・取り外し工事など、特別なライセンスを持った電気工でなければできない仕事もあります。
電力会社がライセンスを持った電気工のリストを公開しているはずです。
- 電気工(Elektriker)
■「暖房の不備」で困った時は?

暖房の不備で困った時んは、配管工(Klempner)に問合せます。配管工の仕事は”Gas-Wasser-Scheiße“と呼ばれており、多岐に渡りますが、暖房機器の修理などでは得意不得意があるので、機器のタイプを挙げて取り扱っているかを最初に尋ねてみることをオススメします。
暖炉など木や炭を燃やすタイプの暖房のトラブルでは、Ofenbauerを呼びます。Ofenbauerには対応する日本語がありませんが、「暖炉屋」という感じでしょうか。また、暖炉を新しく住居に入れた時には、煙突掃除人(Schornsteinfeger)に、Feuerstättenbescheidと呼ばれる書類を書いてもらうことが必要になります。煙突掃除人は、煙の通り道・部屋の大きさ・換気扇の状態などを見て、安全性をチェックします。他にも、暖房器具のガスの排気に関すること、煙突の掃除は煙突掃除人(Schornsteinfeger)の担当です。
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- 配管工(Klempner)
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- Ofenbauer(暖房屋)
- 煙突掃除人(Schornsteinfeger)
■「タイルの貼り替え・補修」の時は?

物を落としてタイルを割ってしまった…などという時に呼ぶのは、タイル貼り職人(Fliesenleger)です。タイル貼り職人にはマイスター資格がなく、誰でもできる職業です。質がピンキリですので、知り合いからの紹介を得ることをオススメします。また、タイル貼り職人には、古くなったシリコンコーキングのやり直しもお願いできます。
自己負担でタイルを貼り替えをするときは、忘れずに余分にタイルを買って保管しておくことも大切です。保管しておくと、後から補修をする時に、同じタイルで修理が出来ます。
- タイル貼り職人(Fliesenleger)
■「改装や引っ越しに伴う壁の塗装」の時は?

塗装屋(Maler)に頼みます。DIY好きな方であれば、自分で出来ます!ドイツ人であれば、自分で塗装をする人が多いです。塗装はホームセンター(OBI)などで購入します。
- 塗装屋(Maler)
■「窓の修理・交換」の時は?

窓の修理は、家具職人・建具屋(Tischler, Schreiner)に頼みます。
家具作りだけを専門にやっている人もいるので、窓の修理もするか尋ねる必要があります。そして、賃貸ならほとんどのケースで大家負担なので、あまり自分で頼むケースはないかもしれません。
断熱性の高い窓にするなど、断熱に関する改装は大家の負担です。自分で支払ってしまわないようにしましょう。
窓枠が木製の場合には定期的に塗装が必要になりますが、そのときは塗装屋(Maler)に頼みます。基本は、外側は大家負担・内側は借主負担(玄関の扉も同様)。本当にそのような分担になっているかは、契約書の内容を確認して、必要があれば専門家の意見を聞く必要があります。
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- 家具職人・建具屋(Tischler, Schreiner)
- 塗装屋(Maler)
■「鍵の閉じ込め・交換」で困った時は?

錠前屋(Schlüsseldienst)を呼びます。
鍵の閉じ込めや紛失などで家の中に入れない場合、緊急で鍵を開けに来てもらうことになりますが、インターネット上で検索して出てくる緊急用の錠前屋では、高額な請求をされたりするトラブルもあるようです。あらかじめ、近所で信用できる錠前屋さんをチェックしておきましょう。そして、業者を呼ぶ前に、自分で開ける方法を試してみると良いでしょう。YouTube等で「Tür mit Karte öffnen」(カードでドアを開ける)などと検索すると確認できると思います。
- 錠前屋(Schlüsseldienst)
■「庭の手入れ、木の伐採、造園」の時は?
それぞれ、以下のようなキーワードで探すと、必要とする職人さんが見つかります。庭や木の手入れと造園など全てをやっているところが多いです。
高さのある木や太い木の伐採は、それを専門にしている人たちも居ます。
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- 庭の手入れ(Gartenpflege)
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- 木の手入れ(Baumpflege)
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- 木の伐採(Baumfällung)
- 造園屋(Gartenbauer)
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